フラスコを振りながら

某大の博士課程の院生の日記です。科学や(自分の専門の)生物をもっと楽しんでもらいたい。

新種の冒険に出たい

こんにちは、nkjmyです。

 

昨日のことなんですが、某短文をつぶやくSNSでこんなニュースが流れてきました。

 

新種の寄生生物、学名はオバマ米大統領にちなんで命名 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 

一応、自分の名前をつけるっていうのでなければ人名をつけることもOKではありますし、

新属新種ということで、学名の「苗字と名前」を両方つける権利もあります。

 

 

が、

 

 

 

 

これ、うれしくねぇぇぇというのがおおよその反応ではないでしょうか。

 

 

寄生虫やし

 

 

歴史上?の偉大な科学者とかに敬意を表してつけるならまだしも・・・

存命の方を・・・しかも政治家・・・というのに疑問を感じる生物屋も少なくないように思います。

 

そんで、「あれ?あの記事どこやっけ」と思い「扁形動物」(門というかなり上位のカテゴリ。詳しくは分類カテゴリの記事を)でググってみるとすぐに出てきたわけですが、

 

同時に

 

自分の頭部に生殖器刺す扁形動物、相手いない環境で 研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 

いや、こえええええええええ。

 

扁形動物、プラナリアやサナダムシが有名ですが、その辺の生き物とは、「目」あるいは「綱」が違うようですね。

(目は我々だと霊長目、綱は哺乳綱)

 

世の中にはそういう「奇妙な種」っていうのがいろいろありまして、

「特に変なのを選出しちゃおーぜ」ということで毎年、アメリカのニューヨーク州立大学?が行っている、

TOP 10 NEW SPECIESを紹介。

ESF Top Ten New Species | Top 10 Species | ESF | SUNY-ESF これですね。

 

英語ですが笑。

 

以前の方のブログから、今年のノミネートについて書いた部分を持ってきますと

Giant Tortoiseガラパゴスのゾウガメ。これはこれまで知られているものと遺伝子的に少なくとも250カ所以上異なっているよう。
遺伝子的にというのが、塩基配列1文字1文字という意味ではちょっと新種にしては少なすぎると思うので
(我々ヒト同士でも、合計で数百万文字以上は違うはず。分母の違いはあるけど)

どういう意味なんやろ。


Giant Sundew:モウセンゴケ」の仲間で、「ジャイアント」って書いてあるから、でかい食虫植物ですね。
120cm以上に成長するとな・・・。生えてるのはブラジルの標高1500mくらいのところ
ちょっとしたプランターで飼育するにはずいぶんでかい食虫植物・・・。

虫以外にも食べそう・・・


Hominin :ヒト属の絶滅種。Homo naledi。(我々はHomo sapiens)
200〜400万年前にいたとされ、他のヒト属15種のどれとも違うことがわかったそうな。身長は145cmくらい?
見つかったのは人類の起源、アフリカ。


Isopod :ワラジムシ目ではあるものの、亜科・属・種レベルで新しいやつ
色素を持たず、目も無い種類のよう。泥の中に生息してるみたい。体長は9mmほど


Anglerfish :メキシコ湾でみつかったアンコウで、体長は5mmほど。チョウチン部分がかなり異形。水深800-1200mくらいに生息してる。


Seadragon :シードラゴンってあるから、ヨウジウオ?
ルビーレッドの色合いをしていて、これまで知られている他の種よりより深く、沖合で見つかったそうな。ほんまにこんなルビー色なんかいな?!


Tiny Beetle :小さい甲虫。1mmってめっちゃ小さいな。ちっちゃくてかわいいから、Paddington Bearというキャラに由来する名前をつけられたそうな。よく見つけたよな・・・。1mmって。


New Primate:霊長目からもう1種。1160万年前ほどに生息していたようで、こちらはスペインで見つかった種。体長は43cmほど。大型の類人猿やもちろん、ヒトが出てくるより前に生息していたと。


個人的に、「化石種」から2つ選出は、ちょっと霊長目の依怙贔屓感が・・・なんでもないです(つД`)

Flowering Tree:あまり聞きなれない仲間なのですが、バンレイシ科というもの。なんと、ガボンの国立公園内の道路から数mの距離にあるところで見つかったそうな。「隠れていた」と表現されるだけあって、意外なところから新種が。
10cmしかないってこともあり、似た種やと勝手に思われてた・・・?


Sparklewing :個人的に今年一番。こちらもガボンから見つかったそうな。1報の論文で60種も新種記載されたそうで、そのうちの1種。濃い青の構造色?がすごい綺麗なトンボ。
ロックンロールファンにおなじみかもしれない?という名前がついた?
学名はUmma Gumma(ウンマ・グンマ?)

 

こんな感じです。これは2016年発表、つまりは2015年に発見された種なわけですが、

最初のURL部分の「past years」をクリックすると、他の年も見ることができます。

 

 

さらに、こんな書籍が出ております

新種の冒険

 

これはたしか、2010以降見つかった新種について、

10個のカテゴリ各10種ずつを紹介するというもので、

上記のニューヨーク州立大学の方が著者です。

 

タイトルがいいですよね。(日本語やけど)

 

私もほんのちょろっと分類、あるいは新種探索の仕事に関わっていますので、

「冒険に出たい」とは思いますね。

(今の所、もらった海水と地元の日本一でかい水たまりくらいしか・・・)

 

前回の記事、SNS上やと、

記事タイトルとブログタイトルが連続で読めてしまって、

あたかもフラスコ振りながらiPadで映画見てるみたいやんってなったので、

 

 

むしろ

 

積極的に倒置法になるように記事タイトルをつけていこうかと。

 

 

新種の冒険に出たい、フラスコ振りながら

 

うん、ドクターとったらおもろいフィールドワークにいきたいな

 

 

終わり