フラスコを振りながら

某大の博士課程の院生の日記です。科学や(自分の専門の)生物をもっと楽しんでもらいたい。

分類のネタをメモ書き程度にまとめておく

こんにちは、nkjmyです。

 

三連休最終日、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

私は、スタバで論文読み書きしながら、読書したり、こうやってブログ書いたりです。

 

毎日、とある実験のサンプリングをせねばならんので、連休といえど少しずつはラボの方にもいっています。

 

 

さて、今日は小ネタ。以前、某短文をつぶやくSNSでフォロワーさんと話題になって、調べ物をしたネタがあるのですが、

他の勉強の時にふとノートを開いたら、そのページにその調べ物をした結果が殴り書きされていたので、こうやって(どこいったかわからんくならんように)まとめておこうかなと。

 

 さて、そのネタですが、

 

 

 

 

1属の中の種数が多い属は何か選手権

です。

 

さて、ここで分類学の基本をおさらいしておきましょう。

 

ゴリラはゴリラであって、ゴリラ・ゴリラではない - フラスコを振りながら

うちの記事です笑。

 

分類は住所のように、門・綱・目・科・属・種

となっており、

学名は、属・種(種小名)の部分を苗字と名前のように、ラテン語で表記するという二名法をとっています(ちなみに斜体で書きます)

 

我々なら、Homo sapiensですね。現在生きているHomo属(ヒト属)は我々のみですが、

化石種も含めると、Homo erectusジャワ原人北京原人などがこれ)、

 Homo neanderthalensis (ネアンデルタール人)など、13種。

 

別々の種が1まとまりになったグループとして最小の括りが「属」なので、

ちょっと違うけど、一番似てる者同士の集まりといえるでしょうか。

 

(もちろん、亜種や変種、地域個体群、株などより細かく分けるような場合も、ちょっと違うけど、同じ種として似てる者同士なのですが、分類の最小単位は種という前提で)

 

さてその属、当然、最小値は1属に1種ですね。今の所何も近いものがいないその上の科か目、綱くらいまでいかないと似ているものが見つかっていないというパターンです。

 

余談ですが、これから色付いてくる、イチョウは、1属に1種。

化石種を入れたとしても、イチョウ科にはイチョウ属しかありません。

イチョウ目には4つの科があるようですが、イチョウ科以外は化石種とのこと。

 

では、

 

最大値は?

 

というのが当然の疑問。

 

ということで本題。

 

下記にランキングとして発表します

 

 

が、

 

僕の専門、微生物の中の細菌を基本としていますので、動物や植物、原生生物で、こんなのあるよ!という情報があれば教えていただけると幸いです。

 

 

7〜12位(諸々の事情で12・・・)

 

これは、1属100種超えのグループ。(種数はLPSNというサイトから引用。)

 

Sphingomonas属(108種) あんまり人に関わる有名種ない。Proteobacteria門。

 

Nocardia属(113種)  Actinobacteria門。

 

Streptococcus属(122種) 連鎖球菌。高校生物で習う肺炎双球菌はここ。Firmicutes門。

 

Corynebacterium属(128種) ジフテリアC. diphtheriaeが起こす。Actinobacteria門。

 

Vibrio属(139種):腸炎ビブリオV. parahaemolyticusや、コレラV. choleraeが有名。病原細菌じゃないものも多い。発光するやつがいる。 Proteobacteria門。

修士論文でVibrioを使ったので、思い入れあり)

 

Mycobacterium属(186種) 有名なのは結核M. tuberculosis。Actinobacteria門。

 

門についても表記しましたが、すでに、「をを?」と思った方がいるかもしれませんが、すでに偏りあるなぁ・・・と。

Actinobacteriaが3グループランクイン。Proteobacteriaが2つ、Firmicutesから1つ。

 

では

Top6を見てみましょう(中途半端・・・笑)

 

 

これは1属200種を超えます。

 

 

Paenibacillus属(213種)人の病原菌は、パッと調べた範囲ではないっぽいですかね。抗生物質や、生物農薬的な作用があるみたい。優秀。 Firmicutes門。

 

Clostridium属(221種) C. botulinumは言わずと知れたボツリヌス菌C. tetani破傷風菌。Firmicutes門

 

Lactobacillus属(224種) 乳酸菌といえばこれ、L. casei (これのシロタ株は、カゼイシロタ株といわれてる)や、L. gasseri (ガセリ菌)も。Firmicutes門。

 

Pseudomonas属(239種) 緑膿菌などが有名、P. aeruginosa。生物を使って、環境修復(石油汚染や土壌汚染など)を行う、バイオレメディエーションにいくつかの種が用いられる。Proteobacteria門。

 

 

=====超えられない壁=====

 

 

 

第2位Bacillus属(344種)

200種後半を飛び抜けて、100種ほどの差をつけて、バチラスが第2位。

納豆菌や、枯草菌B. subtilis、炭疽菌B. anthracisなどが有名。Firmicutes門。

 

200種以上を含む属では、Firmicutes門が目立ちましたね。Actinobacteria門は1つもなく、Proteobacteria門が1つ。

 

 

 

さあ、いよいよ第1ですね

 

=====超えられない壁=====

 

 

=====超えられない壁=====

 

 

=====超えられない壁=====

 

第1位 Streptomyces属(823種)!!

Actinobacteria門。

なんと2位の2倍を軽く超えてくるというあれ。(Streptococcusじゃなくてmycesね)

 

2、3、4位を足してようやく1位くらい・・・。

 

もうね、ほんと、1属でいいんですか?と言いたくなるような、そういうグループですね。

なぜこんなにも見つかるのか、これはよくわからないところではありますが、

1つには、抗生物質が大部分、このグループから見つかっているということ。ノーベル賞を受賞された大村先生もこのグループの研究をされてきた方です。

 

つまりこのグループを探れば探るほど、新しい抗生物質を見つけられるチャンスが増えるということで盛んに研究され、たくさん見つかっているということだと思います。

 

ただ、ではなぜ、近いは近いで、別属にならないのか、なぜこの属がこんなにも抗生物質をつくるのか、そもそも種とは何か・・・

 

といった疑問は尽きませんね。

 

LPSNは2017年のデータを載せているようなので、

今の所、15,626種が細菌・古細菌では”正式に”論文として認められています。

 

 

つまり、全体の5%はStreptomyces属・・・

 

今回載せた12属で2850種ほどカバーしますので、約2割。

 

門レベルだと、1位のせいで、Actinobacteriaで上位ランクインの4属で1230種ほど、

Firmicutes門が5属で1120種、Proteobacteriaが3属で480種という感じになりました。

 

おそるべし、ActinobacteriaとFirmicutes門

 

 

余談ですが、ワタアブラムシ(Aphis属)という昆虫は1属400種〜500種ほどいるという情報もその雑談の際にフォロワーさんから教えてもらいました。

 

Bacillusの上で2位になれますね笑。

 

 

その雑談をした後にLPSNが2017年版の情報更新したようなので、

もしかすると12位前後あたりで実はこのグループがランクインする!みたいなことがあるかもしれません。

(当時調べた名前を今日改めて数を調べ直しただけなので、もう1回他の奴らを調べる元気はない。)

 

 

ではでは

 

今日はこの辺で

 

終わり