サザエの壷焼き食べたい
こんにちは、nkjmyです。
4月のくせにえらく寒い日があったかと思ったら、
5月のくせに連日夏日ですかみたいな気候に辟易しております。
今日のネタはですね、タイトルにあるような「サザエ」さんでして
サザエをネタにするなら昨日書こうと思ってたら、(後述の)図が間に合いませんでした。
すでにご存知の方も多いでしょうけど、
これです
食卓にもよくのぼる(?)サザエですが、
あの見慣れたフォルム、見慣れた味のする「アレ」が実は名前のついていない「未記載種」だったということでこの度、「新種」となったというニュースです。
記事を読んでみると、勘違いやミスだらけで今の状況になったのがわかります。
より詳しい情報は岡山大学が出している研究のプレスリリースをご覧いただくと早いかと思います。
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press29/press-170519.pdf
さて、なんか登場人物(生物)がややこしいので、
「そもそも新種が見つかるってどんな感じなのか」というのを図示しつつ、
今回の発見を整理しようかなと。
(完全に正確な表現ができていない部分もあるかと思いますがご了承下さい)
まず、ざっくりと新種登録(記載)ってどんなパターンがあるかをイメージしてみると
下記の3パターンな気がするんです
1番目が、多分、最もイメージされやすい新種発見ですかね。
・今まで属の中にいくつかの種が知られていた
・それに近いけど、どれでもない新しいものが見つかり、記載された
2番目は、それ(↑)の特殊ケースでしょうか。
いわゆる、「新属新種」の発見、あるいは属より高位の分類群(門や綱、目とか)の発見。
微生物学の中では比較的見つかりやすい新属新種ですが、
例えば動物だと、こういう例がありましたね
謎の新種深海生物、“生きた化石”か? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
(そのあと少しして名前がついたというニュース:
謎の深海生物「エイリアン・マッシュルーム」が遂に新種認定! 種の系統樹覆す可能性も - エキサイトニュース)
最初は、「どの門にも属さないか?」「お?新門か?」みたいに言われていましたが、
最終的に「Dendrogramma is a siphonophore
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982216304055」っていう論文が出され、クダクラゲ目という門・綱のさらに下の中に入れられちゃいましたね(苦笑)
いずれにせよ大発見ではあるのですが。
とまぁこんな感じで、全然近いのがいない時には2番目。
3番目は、これまで同じ種だと思われていたものが「実は別種でしたー」パターンですね。
記憶に新しいのは、キリンが1種9亜種かと思いきや、4種なのではないかと言われた件
キリンは1種でなく4種との報告、遺伝子解析で | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
とか、
和歌山の紀伊半島に咲いていた桜が実は新種では?というニュース
紀伊半島南部に桜の新種か 森林総合研究所調査/AGARA 紀伊民報
ですね。
A'だとおもいきや別の文字(E)という。
さて、ようやく、今回のサザエですよ。
かなりアバウトな表記かもしれませんが、ざっと表すとこんな感じでしょうか
下付きの国名はどこの地域のものか的な。
Bは日本で今まで知られていたサザエ(この度めでたくAになり、T. sazaeとなりました)
B'はBなのだが、「B日本じゃない!別種!」ということでT. chinensisという名前がつけられそうになったが、そもそも、「B日本」が間違っていたので、無効。
Cは、日本から採れたやつ(のはず)なので、これこそ、「B日本」かと思いきや、
どこかでモーリシャス産と間違えて記載された。
モーリシャス産なのに、T. japonicus・・・ということで、Aにjaponicusとつけることもできず・・・
ということで上の3つのどこに当てはまるかってどこにも当てはまらない気がする。
強いていうなら、3番目だろうか。
(厳密性を一部欠くかもしれませんが、あくまで直感的にということで。再掲。)
5/23は分類学の始祖リンネの誕生日ということで、日本時間でいうと夕方以降になると思うが、
アメリカのニューヨーク州立大学が企画?している「Top 10 new species」が発表されますね。
ちなみに去年も記事を書きました
ではでは
今日はこの辺で
終わり